カンディンスキー展 乱 雑記 いっしょに行くはずのMさんとNさんが忙しいとのことで、行くのを迷っていたが、なんだか今日は行ったほうがいい気がして出かけることにした。 たぶん誘ったらどうこうしてくれる友人に電話をかけて、了解を取り竹橋で待ち合わせた。 雨がひどくなっていて、桜もすっかり色あせてしまっていた。少し残念。 改装後はじめて出向いたが、前のような暗さはなくてとても明るいシンプルな感じになった。 カンディンスキーの絵は初期のものと晩年のものが好きだ。 いわゆる彼の名を世界に知らしめたコンポジションT〜Zは、あまり気持ちの中に入ってこない。今回はそのあたりがメインらしいが、 300点もあるとのふれこみだったし、今回の展示は彼の作風の流れを見られるとのことだったので楽しみにしていた。 でも、行ってみて最後まで見て愕然とした。 私のみたかった1930年以降のものが一枚もなかった・・・・。こういうことってありだろうか・・・・。 最盛期の色がぶつかり合う激しさは、肌で感じることができたが、どうもその粗野な感じが私の気持ちにはそぐわない。 また彼の抱えている社会に対する不安とか憤りとか、そういったものに対する感情もいまいち、私には受取れなかった。 晩年期の、幾何学的な色を分けて画面を泳ぐような模様たちが私は好きだ。 もう一度いう。一枚もなかった(がしかし、常設のほうで一枚発見し、すこし怒りが収まった)。 消化不良のまま、常設展への階段を上り、時代区分された版画・絵画・彫刻を見た。 何で、唐突にココシュカやカンディンスキーがあるのか、全く理解できない展示だった。 対比のつもりならば、作品の数が足りないし、それを補うキャプションもない。 この時代の美術を扱っていく上で、「視点」を持たない作品の羅列にげんなりした。 ただ、藤田嗣治の終戦を描いた大作はすばらしかった。 彼の世に渡っている画風とは全くちがうものだった。力強い批判精神と生命への憐憫とが伝わってきた。 ちょっと気になっていたミュージアムレストラン「クィーンアリス」にも行った。 値段のわりにはお値打ち感のあるランチだった。 モズクの和風味のちいさなスープ 前菜の盛り合わせ(牛肉のごぼうまき・菜の花の辛し和え・白身魚のマリネ・えびとアスパラ・チーズ揚げボール) ホタテのパン粉焼きとなすのトマトソースかけ タピオカとレンズマメの寒露煮 コーヒー 〆てランチが2000円、二時間気の合う友人としゃべって、桜が雨と風に舞う竹橋を渡って帰路についたのだった。 *** Nさん Mさん お先に住みませんでした Eさんいつも 急な誘いに乗ってもらってありがとう ゆみ*** michelin