聖ゲオルギウスと竜

イタリアでバチカンを見たあとに パリのルーブルに行った

広くて 何を見ていいかわからなくて ただガイドさんの後について回った

翌日自由行動の日に ひとりでノートルダム寺院とルーブルに行った

一回 地下鉄を乗り間違えて 冷や汗をかいた



ノートルダムの薔薇窓は本当にきれいだった

小説や映画で感動して 涙が出ることはそれまでにもあったけれど

「もの」にこんなにも感動したのははじめてだった

パイプオルガンの音が流れて 祈りの声が聞こえて 

掃除をするおじさんが微笑んだ



ノートルダムの外観も素敵だった

でもどう見てもモネの描く光や時間は 私には感じられなかった

モネの目を 私は持っていない



ルーブルでは あの頃興味のあったルネサンスあたりを見た

ウッチェロのこの絵が とても印象的だった



ゲオルギウスは 聖人の中でも特に人気があって 絵の題材によく使われる

竜を倒す勧善懲悪的な主題は 洋の東西を問わず好まれるものだ

ただ 最近わかったのだけれど 竜は単に悪の象徴というだけでなく

キリスト教(カトリック)に対する異教徒の意味を含んでいたらしい

偶像崇拝を良しとするカトリックは 絵画で自らの権威をあらわし異教徒を威圧した:::



でも そんな御託を抜きにして やはり私はこの絵が好きだ

無表情な 風のない空気の中で 淡々と戦い 淡々とみつめる この二人が好きだ



St. George and the Dragon :National Gallery at London Ucello Paolo :1395-1475

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